本日は、選挙などでのSNS、AIの悪用についてのお話。
昨年以来、選挙のたびにSNSやAIを使ったデマや誤情報が話題になってきました。
そして、国会でも動き「情報流通プラットフォーム対処法」(情プラ法/改正プロバイダ責任制限法)」が成立しました。対象となるプラットフォームは、月間平均利用者数が一定以上(約1000万人超など)の 大規模SNS・投稿型サービス( X、インスタ、YouTube など)が対象。
実効性はどうなんでしょう。この法律により、上記のような危惧が解消されるか...それは「No」です。
情プラ法は※1) 「誹謗中傷」「権利侵害」「プライバシー侵害」などの法令違反情報 に対応する枠組みであり、単にSNSの投稿が不快という理由だけでは対象になりません。「偽情報・誤情報」については、法令で直接削除を義務付けられるものではなく、(政府からの「お願い」を含め)プラットフォームの自主的なポリシーに基づく対応が中心という理解が一般的だからです。原則として「法令違反でない偽情報・誤情報」は、情プラ法では直接は縛れません。つまり、「ざる」なのです。
※1)虚偽の選挙情報で業務妨害 → 刑法、特定候補の虚偽犯罪情報 → 名誉毀損、なりすまし → 不正アクセス・詐欺など「結果的違法性」が認められた場合
それなりの理由があります。
① 表現の自由との衝突を避けるため
日本国憲法21条との関係で、「事実かどうか怪しい」「誤解を招く」「政治的に偏っている」といった理由だけで 国が削除を命じる ことは、極めて危険。(歴史的背景)
そのため立法段階から、「違法性が明確なもの」に限定 しているんです。
② 「偽情報」の線引きが不可能に近い
特に選挙絡みでは、解釈の違い、将来予測、誇張・ミスリード、意図的デマがごちゃ混ぜになります。これを国が「これは偽、これはOK」と決め始めると、検閲に一歩踏み込むことになる。ここを恐れて、法律は踏み込んでいません。
選挙との関係で見ると、かなり危ういです。AI生成デマ、海外発の世論操作、「削除されないギリギリ」を狙った投稿には、言い換えれば、偽動画、切り抜き、ミスリード、海外発ボットに情プラ法はほぼ無力なのです。
それでも 選挙には「特別な保護理由」があるため守られている方です。公職選挙法、
選挙の公正、国民主権という最強クラスの公共利益で守られる分野だからです。
当然、選挙とは関係ない医療・外交・経済・歴史・災害などの一般情報は、さらに「自己責任ゾーン」に置かれています。
きっと、この「無法状態」は「表現の自由」に守られたまま続く可能性が高いでしょう。最近では、長い説明を聞く、そして文章をまとめて読む、そういったことができない若者が増え、お手軽に「知る」ことができるSNSを中心に「決断」することになります。これも時代の流れなのでしょうか。いや、この状態を野放しにしていては国が滅びます。
★先日、大学で「令和note」なる機器が流行っていると聞きました。録音すると、文字起こし、まとめ、要約までしてくれるそうです。禁止している大学もあるとか...若い時分から脳の「老化」は早まりそうです。
